パリパリ派

日々のあれこれ

FF15をやったのだけど。

なんとなく気が向いて、発売後すぐ買ってそのまま放置していたFF15をプレイしたところ、いろいろと感想が噴き出してきたのでまとめておく。

 

 

そもそもの前段階として、私がそれほどヘビーなゲームプレーヤーでないことは強調しておきたい。ゲームをする際には、シナリオや世界観を重視し、戦闘自体は爽快にできてシナリオへの没入の一助となればよいというタイプの人間である。ゆえに、探索ややりこみはほとんどやらず、基本的には一直線に結末に向かって突き進む。

ゲーマーの人たちから見れば風上にも置けない楽しみ方かもしれないが、それでも一見プレースタイルに合わなさそうに見える「NieR:Automata」「Bloodborne」「ゼルダの伝説BoW」といったタイトルは非常に楽しくプレーできた。
碌に探索もしていないのだが、世界観に浸りながら走り回るだけで楽しかったし、その続きが見たくてどんどん進めて駆け抜けたタイトルたちである。

その感覚の下、FFXVをプレーした感想を述べたい。
まあネット上の多くの感想と同じく、多くは不満になってしまうことは先に宣言しておく。総合すると、ゲーム性自体はそれほど悪くはないのだが、各要素の噛み合わせがとんでもなく悪く、全体的な完成度が悪くなったゲームという印象だ。

 

まずはよかった点。


1.グラフィック
当然、グラフィックは非常に良い。プレー上、結構車に乗るのだが、移動中ちょくちょく遭遇する景勝地の描写は、シナリオとは関係なく眺めているだけでも楽しい。
大型ボス戦などの迫力もあって戦闘の楽しみを大きくしている。

2.世界観
世界観設定"それ自体"は面白い(多分)。
神話の戦い、人間を含んだ大戦争があり、その系譜に連なる王家の話や神凪の設定は王道だがよく作られていると思う。
星の病やシガイの設定など、きちんと回収するだけで名作になっていた可能性すらある。(まあ語り口とシナリオのせいでよくわからない上に魅力は半減するんですがね!)

 

と、このあたりがよかった点だろう。
数にすると少ないが、実際グラフィックの良さだけでしばらく旅ができる程には凄い。
間違いなく素材は一級品である。「素材は」。

 

次に不満点。
とりあえず挙げていってみよう。
シナリオが諸悪の根源と思われるので上げる話題上げる話題でシナリオに絡んでしまうと思うがそこはご容赦願いたい。

 

1.シナリオからの疎外感
とにかく主人公一行がシナリオに関わっていくモチベーションの作り方が悉く下手糞で、全くシナリオに入り込めない。

物語の初っ端、主人公が結婚のために旅立つところまではまあいい。
その後、旅の途中でいきなり首都が陥落、父親であるルシス王が死んだことが伝えられる。シナリオとしては衝撃的なシーンを演出したかったのだろうが、出てくる感想は半笑いの「は?」だ。
プレイヤーは大して父親のことも知らないし、帝国と正直どういう関係にあったのかもよくわからない。
帝国が普通に飛行艇などの航空戦力を有していること等を考えたら、ちょっと戦いの様子ぐらい遠景でも簡単に描写できるはずなのに何も起こらず淡々と知らせだけが届く(追記:一応ちょっと煙は上がってたらしい)。首都に戻ろうとして封鎖されていることが判明し、旅を始めることそれ自体はまあわからないでもないが、主人公の父親は死んでるし、それ以外も皆帰る家を失っているはずなのに全員クッソ能天気に愉快な旅路を始めるので首都陥落の衝撃は更に印象に残らないものとなっていく。

そこから始まる王の墓所巡りはなんと巡らなくても何とかなるとかいう謎の設定だし、歴代王を巡ったからと言って主人公の能力に劇的な変化が起こるわけでもない。
旅の目的がこれでもかとブレまくったところに、六神巡りが始まるが特に印象的なイベントが起こるわけでもなくなんとなく巻き込まれるだけ。神の力集めも、なんかよくわかんない巨人と戦ったと思ったら、3か所ぐらい適当な岩を探すとよくわからん雷の力とかいうのを手に入れるだけ。
この旅路でも別に対して敵に追い立てられるわけでもなく、主人公たちの会話もずっと能天気なので頑張って王の力とか神の力とか探したいという気も起こらない。
3つ目の力を手に入れようと思ったら、なんか知らんけどヒロインが死ぬ(後述)。

とにかくそれぞれ起こるイベントに対して主人公が関わっていくのが成り行きばかりで、しかも大した説明やイベントもないままに始まる。
オープンワールドで主人公の意志や目的が強く描かれないのはプレーヤーの没入感を演出するうえではよくある手法なのかもしれないが、その場合にはきちんとプレーヤーのモチベーションを主人公と同じ方向に誘導するのが必要不可欠だと思う。
多くの場合、仲間やNPCたちとの会話によって状況に説得力を持たせ、プレーヤーを誘導するのだろうが、FF15の場合それらも状況を大して反映しないので本当に終始シナリオに入り込めない。

 

先日見かけたプラチナゲームスでのヨコオタロウ氏の講演の記事がこのあたりの問題を起こさないようなシナリオメイクのやり方として綺麗にまとまっていたように思えるので参考までに載せておく。
https://www.platinumgames.co.jp/official-blog/article/12636
この講演中の「殺す」という感情に向けたゲームデザインの件など、まさに「疎外感」を取り除く一つの手法ではないだろうか。
全体の流れについてだけでなくとも、各ボスやシナリオの転換点でこういうゲームデザインをしてほしかったと切に思う。


2.キャラクターの描写と掘り下げ
これもシナリオのせいなのだが、いかんせんキャラの掘り下げが本当にびっくりするくらい行われない。なんやこいつと思ってるキャラがなんやこいつという印象のままいなくなるので、残る感想は「なんやこいつ」だ。

 

・メインパーティー
FFXVのメインテーマとして主人公パーティー男4人の絆を育む旅というのがあると思うのだが、殆ど本当に旅をしてただ駄弁っているだけなので絆もクソもない。
出会ったきっかけ等が描かれないのはまあもう百歩譲ってよしとしよう。
仮にそうしたとしても、ゲームをして、数十時間に渡って険しい旅路(大半遊んでるけど)を歩ませておいて関係性を描くイベントが碌にないのが凄まじい。
一応そういうシーンを描こうとしたと思われるシーンはないでもないのだが、悉く描写不足だ。
タイタン戦の時やイグニス失明後等、グラディオがノクティスに怒るシーンなどは恐らく「互いの在り方を信じ、ブレた時は一生懸命直してくれる」ようなキャラ造形を描きたかったのだと察することはできる。
しかしそういうのは、ノクティスのキャラクターがどういうもので、いかなる信念のもとにどう行動してきたのか、についてよく掘り下げられていて初めて意味を持つものだろう。描写上、ずっと大したことを喋らず、大した行動もしていないノクティスを操作しているプレイヤーにしてみれば、完全に言いがかりでキレてくるただのゴリラである。

そもそもの点で言えば、このキャラクターたちはクラスの中心にいる仲良しイケメングループをイメージして作られたらしいが、設計者はイケメンを何かはき違えているとしか思えない。
この感覚は各所における無駄な会話の端々からちょくちょく漂ってくるのだが、最も顕著に感じたのはリヴァイアサン戦前、ノクティスがアコルド首相との会見に臨むシーンである。首脳会談と銘打っておきながら、ノクティスはずーーーーっと仲間内と同じ口調でダラダラダラダラと喋る。普通に失礼極まりないし、緊張感もクソもない。王として云々とか色々言っといて、さらにどう考えても重大なイベントの前なのに、挙動が先生に叱られたやんちゃな中学生のそれなので違和感がとんでもない。

チャラチャラしたキャラが輝くのは「チャラチャラしてるけどやるときはやる」からだろう。ずっとチャラチャラしてるだけでは只のチャラ男であり、断じてイケメンなどではないことは肝に銘じなければならない。

 

また、掘り下げ不足で深刻な問題が生じているのはプロンプトだ。
プロンプトは元帝国人で、パスを持っているために要塞内のカギを開けることができるというシーンがまるで衝撃のシーンのように描かれるのだが、そういう伏線もクソも何もない(あるいはあったのかもしれないが全く印象に残らない)ため、本当にただ鍵を開けるためだけにその設定を追加されたようにしか見えない。
本来は、きちんとパーティー内の帝国人に対する怒り等の感情を強調し、かつきちんと仲間として一緒に頑張ってきた描写があって初めて「実は帝国人なんだ」「帝国人だろうと関係ない」が絆を描く素材となると思うのだが、その点から見てもそういう描写は全然ないので、「そっか・・・」しかリアクションを取れない。

ツイッターの同人イラストなどでたまに見かける、ゲームや漫画で盛り上がるシーンあるある漫画を本当にそのままそこだけ切り出してきたような凄まじい違和感が付きまとっているシーンとなってしまっており、ない方がいいとまで言える。
(というか、プロンプトが明ける鍵も玉座の間のもので、そんなところ開いちゃダメだろ感が強いのは相当な設定破綻だと思うのだが、他がやばすぎて許せてしまう)


・ルナフレーナ
ヒロインらしいが登場して一瞬で死ぬので本当に何の感慨もわかない。
死に際して超絶美麗な映像が流れるのだが、あんなに無の感情でこんな美麗なシーンを迎えられるのかと我ながら驚いたほどだ。
スマホが普及した世界観なのにずっと文通しかしてないせいで全然リアルタイムの状況に関わってこないし、目的も何も大して描写されないのでどういう意図があって活動してるのかとか、世界的にどういう人物なのかとか、全然感覚に入ってこない。
いや、六神と光燿の指輪の受け渡しのためだったんだろうが、なら最初から一緒についてこいよという感想になってしまう。後半要求されないのにリヴァイアサン以前でだけ神凪が要求されたのもよくわからない。
光燿の指輪も意味深なムービーで何回か出てきただけでアイテムの重要性がわからんし、普通に渡せばいいじゃねえかという感じが拭えないのだ。
後々主人公の感情を揺さぶるイベントで彼女についての回想があるのだが、正直何のために何をしたのかよくわかってないために無為な時間でしかなくなっている。

 

・アラネア
シナリオがまともなら普通に好きになっていたであろうキャラだけに残念だ。
帝国に雇われ准将として行動している女であるが、主人公一行を自分の管轄である要塞で追い詰めたと思ったら「契約の時間外だからやめるわ」とか言い出すおばさんである。
そののち、ダンジョン進入時になんとなく1ダンジョンだけ仲間として手伝ってくれるし、その後もシガイに襲われた乗客の輸送など、主人公たちを手伝ってくれる。
大方、近頃流行りの傭兵で、「金はもらったからその分働く」「自分の信念に従って見方にもなりうる」みたいな傭兵キャラにしたかったと思われるのだが、描写がなさすぎてただただ責任能力がない訳の分からないキャラクターになってしまった。
多少なりとも帝国サイドでのアラネアのやり取りを描写する等で掘り下げられたはずなのに、何もなかったので本当に存在意義がない。
冷静に考えてみるとストーリー上で果たした役割は0に等しい。
何のために出てきたキャラクターだったんだろうか。

 

・敵の将軍
ルナフレーナの兄(名前は忘れた)。出てきてもムービーの中でルナフレーナと何か無駄に意味深な会話をしているだけなのでどういう人物かまるで分らない。
わからないままに最終ダンジョンで普通に死んでおり、まるで重要な場面のように描写されるが何が重要なのかまるで分らない。
シガイとなって最後に主人公に立ちはだかり、「どうだ!見知った人間がシガイになるのは!」みたいな見せ方をされてもこちらとしてはよく知らないひとが呻いているだけにしか見えないので何の感慨もわかない。
もう少し主人公と絡ませて「敵に見せかけて実は主人公のためでした」ぐらいのところをきちんと提示しないと何の衝撃もない。

 

・主人公の父親

序盤で急に死んでいるので思い入れもさして湧かない。

一応、主人公たちが乗っている車はこの親父の車ということになっており、終盤で車が破壊された時には、車を父に重ねてその離脱を悼むような発言もある。

ただ、全くと言っていいほど道中で父親に関する言及はないし、車に対する思い入れも大して描かれないのでこれまたどうしようもない感情を持て余す無為なシーンと化している。 

 

その他、コル将軍やら、グラディオの妹やら、数多のキャラクターが無意味にちょっとだけ出てはすぐに引っ込んでいく。上記のような不満が殆どすべてのキャラクターに当てはまるのは逆にすごいだろう。

出すなら出しただけの意義を見せてくれ。オープンワールドを利用したサイドストーリー的関わらせ方などいくらでもあっただろうに、残念である。

 

3. 光耀の指輪

ヒロインが命をかけてまで渡してくれた指輪だが、登場した意図が驚くほどわからない。

ノクトが指輪をつけることをしばらく躊躇うのだが、なんで躊躇っているのかもよくわからないし、そのつけないノクトにグラディオラスがめちゃくちゃキレてパーティーの中が険悪になるのも意味がわからない。更に、帝国要塞に一人で放り込まれた途端、大した葛藤もなく普通に嵌めて「準備完了!」などとカッコつけやがる。

後々パーティーメンバーとの会話で「お前らを守るにはつけねーとな」的なことをドヤ顔で言いだすのだが、正直お前自分でビビってつけただけだろと突っ込みたくて仕方がなくなり、言動すべてにイラつくことになる。

更には、つけて使える魔法が「デス」やら「ホーリー」やらで、その演出がびっっっっくりするほどしょぼいので逆に驚ける。「ホーリー」と言う魔法から、ただ回避カウンターするだけの魔法だなどと誰が想像するのだろうか。ゲーム展開を終わらせるためだけに無理やり導入した魔法に仕方なく名前をつけただけという感じが強く、ショックは大きい。

 

この指輪が真の王になるのに必要らしいのだが、それっぽい話はうっっすーーーーーーくしか語られない上、ないとどうとか、つけるとどうとか、そういう話が全くないので本当にただの魔法が使える指輪だ。深い設定はあるらしいので、それを扱いきれなかったことが伝わってきて悲しさで涙できる。

 

4. 最終章への流れとクリスタルの中

シガイ対策にクリスタルの力が使えるかもしれないから目指したのはわかる。それが実際はアーデンの罠で、ノクトが触れた途端クリスタルに取り込まれるのもまあ意外な展開としてないではない。しかし、クリスタルの中で突然でかいおじさんとくっちゃべるだけで世界観の重要な話を明かすのはさすがにやばい。神話との関連とかアーデンの目的とか、事前に殆ど何の説明もないままここで突然明かされる。衝撃の事実というのはきちんと積み重ねがあってこその衝撃だろう。「あのおじさん、死ねないんやで」とか突然言われても困る。

更にマズいのは、「真の王の力を覚醒させるには10年かけて指輪に力を蓄える必要がある」とかいうのを突然取り込まれた後で言い始めることだ。取り込まれる前に問いかける等しておけばまだノクトが腹をくくるシーンなんかを入れて、目覚めた後の展開に説得力が出たかもしれないが、不可抗力でクリスタルに閉じ込められてから「お前あと十年この中な!」とか言われても困るだろう。

その上で、アーデンはお前の命と引き換えにしないと倒せないようなことも一連の流れで教えられるのだが、その説明に至るまでもその説明も非常に淡々と進んでいく。見ている側としては全然衝撃的でなく、「そうですか・・・」としか言えないので最終章に向けて気合が入るなんてことは全くない。

また、このクリスタル内で待機する描写も、本当にただ待つ以上の情報はない。ちょっとフェードアウトして「〜10年後〜」でいきなりお目覚めだ。プレーヤーとしては、ノクトにどんな苦悩があったのか、外界の人々にどんな災厄があったのか、何も知らず突然の10年後である。

すべての説明不足が積み重なり、最終章に至ってすらアーデンに対する恨みを募らせるわけでもなく、世界を救う使命感に目覚めるわけでもなくと言う状況に陥り、最終章でもテンションはそう簡単には上がらないものとなっている。

 

5. エンディング(つれぇわ)

つれぇのはこっちだとコントローラーをぶん投げたくなる終わりだ。

一応、うまく作っていればそこそこ感動できる場面だとは思うのだ。

ずっと無愛想で、仲間に弱音を吐かなかった主人公が、決戦前、命を落とすことになる直前、仲間にだけ正直な感情を吐露した場面なのだから、普通に考えれば感動のシーンのはずである。それにも関わらず、全く感動できないのは、やはり事前の説明が全く足りていないからだろう。

ここが感動のシーンになるためには、

「ノクトがきちんと覚悟を決めて王の力を覚醒させている」

「ノクトは辛い時でも弱気な様子は見せず、気丈に仲間を引っ張る人間だ」

「実際にノクトは死に向かうに際し、非常な恐怖と戦っていた」

などの描写を散りばめる必要があるだろう。

しかし、そんな描写も特にないまま割と淡々と最終決戦に赴くので何も感動は生まれない。辛そうな時に普通に辛いと言っただけのチャラ男にしか見えないのだ。

よくわからない本編の終わりに迫真の茶番を見せられるようなもので、正直目を逸らしたくなった。

 

以上、挙げた不満点は主にシナリオに関するものだ。各要素を見ていくと、総じてこのシナリオは作る際に「伏線」と言う概念を知らずに作ったんじゃないのかと言う疑念が浮かび上がる。

シガイの設定なんかも、きちんと伏線を貼ってようやく衝撃の事実になるものだろう。

安直に見える感動のシーンなどが感動できるのは、きちんとある程度の伏線があってこそなのだなあと再認識できた。

 

また、ゲームシステムについての不満も幾つかある。

 

6. マップが無駄に広い

本当に「無駄」に広いのだ。

というか、多分作る場所の設定を間違えていると思う。

FF15で動き回れるオープンワールドのうち、大半が平地の荒野だ。気候も変わらず、植生も大差なく、綺麗なのだが非常に飽きやすい。

せっかく国家間の話をするのに国境などが碌にないのはさすがに無駄だろう。せめて国境付近の同面積を作っておけば、まだ生態系の違いやら雰囲気の違うマップやらの用意もできて飽きない旅ができたのではないだろうか。

また、ファストトラベルも非常に不便だし、車前提の移動もストレスが大きい。

それでいて、まともな拠点らしい街は荒野の中にないに等しい。旅を楽しむとは言っても、さすがにずっと自然散策ではつまらない。もっとまともな街が複数あれば、イベントも増やせたし、状況の描写も多くできて没入感は増すように思えて仕方がない。

更に、広すぎる上にファストトラベルも不便なことにより、レベリングも正直ダル区て戦闘もしたくない。敵がいる位置まで行くのもそこから戻るのも遠すぎてしんどいのだ。この辺りはどうしたってファストトラベルに頼りたくなるところなので、もう少し強化して欲しいと思う。

 

7. ギル稼ぎ

今作の場合、資金は直接的がドロップする形ではなく、サブクエストクリアや素材の売却などが主な収入源となるのだが、これがしんどい。

普通にメインクエストを進めると資金が足りなくなるのだ。

ゲームプレーが下手と言われればそれまでなのだが、普通に面倒なので、せめて帝国兵ぐらいは倒したらそこそこまとまった額の金を落とすようにしてくれたらよかったと思う。

 

その他、話題になっていた10章以降の1本道展開については、それ自体はそれほど気にならなかったというのが本音だ。一応各章違った戦い方があったし、帝国兵の襲撃からの列車防衛などもそれ自体は悪くない。これは、FF15オープンワールドシステムがそもそもそれほど気に入っておらず、シナリオ主導で動くゲームの方が好きだからだと思う。

ただ、その1本道に持って行かれるきっかけと、道中のシナリオがつまらないし無理があるので、なんで俺はこんなことやってんだ感が壮絶に襲ってくる。

あともちろん13章はクソ。

 

以上が大まかな感想だ。

案の定死ぬほど愚痴だらけになったがこれはご勘弁願いたい。

 

 

ネット上でもFF15の評判はよくないし、実際やってみても正直萎える部分は凄まじく多かった。

どんなゲームや小説、漫画でも粗はあるものだとは思うのだが、特にこのFF15でそれが目立ってしまうのは、その粗が、素人目にも解決策が容易に思いついてしまうような類のものであることによる気がする。

上で述べた通り、訳の分からなかった要素、それぞれもう少しちゃんと説明のシーンを入れるだけで大分印象は変わったと思うのだ。それがないのが苛立ちの原因だとプレーヤー側でも如実にわかってしまうので、ついついこのように愚痴を吐き出したくなる。

自分はFFファンではなく過去作もほとんどプレーしていないので、「まあちょっと期待外れだな」程度の感想だが、きっと10年待ったファンには相当辛いものだろうと思える。

 

現在DLC配信でストーリーの補完が行われているらしいが、さすがに集金がひどいと思う。というか、本編に必要な要素をフルプライスのパッケージで語りきれないのはシンプルに怠慢だろう。

とはいえ、結末を曲げて無意味にハッピーエンドにするのは恥の上塗りだと思う。DLCでアナザーエンドが配信される(された?)ようだが、それも卑怯だろう。

別にハッピーエンドである必要はないのだ。ただ、悲劇を描くならそれ相応にきちんと描写がないと、泣けないお涙頂戴劇という最悪の産物になってしまうという話である。金がかかるのは重々承知だが、何とかして要素を回収して、まともな物語としてこのストーリーがまとまるアップデートがあるようなら、その時もう一度プレーしてみたいと思わないでもない。