パリパリ派

日々のあれこれ

小説

コロシアイと推理講戯

先日発売された円居挽の語り屋カタリの推理講戯 (講談社タイガ)を読んでいたところ、最近よく見られるタイプの「推理ゲーム」という趣の強い作品だったので、ついでにお勧めをまとめておこうと思う。 どういうゲームかといえば、「ダンガンロンパ」に類する…

村上春樹とウニの話

巫山戯たタイトルだが、私にとっては大真面目だ。 「高級でありながらものすごく苦手で全く楽しめないもの」という点で、私の中の村上春樹は海の中に住む黒いトゲトゲと全く同じものと言っていい。 そんな話をゆるりと書き連ねてみたいと思う。 先に言ってお…

ミステリアスメインディッシュ

事はこの間友人に「理由あって冬に出る」という小説を紹介したことに端を発する。 理由(わけ)あって冬に出る 市立高校シリーズ (創元推理文庫) 作者: 似鳥鶏 出版社/メーカー: 東京創元社 発売日: 2012/10/25 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見…

セイレムとクトゥルフの覚書 2

さて、本題たるセイレムの中身の話をしていこう(前回の続き) norikuttenorinori.hatenablog.com 面白かったポイントは フィールドが「村」に限定されたことによる、クローズドサークル的要素 「魔女狩り」における「演じる」という行為の緊張感 クトゥルフ…

屍人の館と青い薔薇

本の感想と紹介。 いずれも東京創元社から最近出たミステリー、「屍人荘の殺人」(今村昌弘)と「ブルーローズは眠らない」(市川憂人)の2作品。特に屍人荘は普段ミステリーを読まない人にも読んでもらいたい一品だった。 「屍人荘の殺人」(今村昌弘) まずは屍…